予備校の比較ポイント
予備試験・司法試験は論文指揮試験がとっても重要。しかも、予備試験・司法試験は覚える知識量が膨大なので、独学では限界あある。だからこそ、論文式試験の対策に重点を置いて予備校を比較検討して、自分にあった予備校を見つけて、うまく利用していくことが大切なんですよね!
ところでじゃ。予備校を比較しろ、自分に合ったところを利用しろとは言ってきたが、どういった点で比較すればいいかわかるかね?
確かに何をどう比較すればいいのか、あまりイメージできません。
各項目ごとに順位をつけて説明していくぞ。ま、わしの独断で順位はつけておるから、あくまで参考程度に考えてくれればいい。良いかな?
価格の安さ
各予備校には様々な講座があります。ここでは、法律を全く勉強したことのないのりこさんのような人が、予備試験・司法試験に合格できるようになるためのセットの講座の値段で比較しています。最もスタンダードな講座の価格の安さで比較しているとも言えるでしょう。
ただ、それぞれの講座でその内容に違いはあるので、講座内容の詳細は、各予備校のホームページや説明会などで確認すると良いでしょう。
1位 スタディング(旧:通勤講座)
価格の安さの圧倒的1位はスタディングです。予備試験合格コースは13万円程度となっており、伊藤塾やLECなど大手予備校の10分の1程度の価格となっています。
2位 資格スクエア
続いて、圧倒的2位が資格スクエアとなっています。スタディングには及びませんが、他の予備校と比較すると安く、一番安いプランでは50万円程度となっています。
3位 Wセミナー
3位は、僅差でWセミナーとさせていただきました。予備総合パックが70万円弱となっており、集団授業の割には比較的安くなっています。
コスパの良さ
1位 資格スクエア
まず、圧倒的な安さが資格スクエアにはあります。そして、基礎知識のインプットから論文の書き方まで、経験豊富な高野先生の講義を中心に、緻密なカリキュラムに即したわかりやすい授業を聞くことができます。近年は、予備試験・司法試験合格者数も増えており、まさにコスパ最強の予備校と言えるでしょう。
2位 伊藤塾
伊藤塾はなんといってもその合格者数の多さが魅力です。つまり、費用対効果でいう効果の部分が他予備校に比べて圧倒的です。値段は業界最高値と、費用はかなりかかりますが、毎年多くの合格者を出しており、教室に通う余裕がある方は、高いお金を出してでも、受講する価値はあるでしょう。
3位 アガルート
3位は非常に悩みましたが、アガルートをランクインさせました。値段は70万円程度とオンライン講座の割には高めです。しかし、わかりやすいテキストが好評だったり、1年での合格を見据えたカリキュラムなどにより、近年合格者が増加しています。予備試験より司法試験合格者がのびている印象で、LECより値段が安く合格も期待できるので、3位とさせていただきました。
実績
1位 伊藤塾
繰り返しになりますが、実績の圧倒的第1位は伊藤塾です。特に、予備試験の合格者数の多さは群を抜いており、予備試験合格者の7割以上が何らかの形で伊藤塾を利用したというデータもあるほどです。多くの受験生が伊藤塾の講座を受講しており、その分実績も圧倒的なのです。
2位 LEC
LECは、近年は予備試験・司法試験の規模を縮小しており、他の予備校と比較しても、勢いがあるとは言えません。しかし、司法試験予備校の老舗としてこれまで多数の司法試験合格者を輩出しており、その実績が色あせることはありません。
3位 辰巳法律研究所
現在、辰巳法律研究所の入門講座などを使用して予備試験・司法試験に合格したという声はほとんどありません。しかし、答練が非常に人気であることから、他の予備校の講座の受講生も、答練は辰巳で受ける場合が多々あり、それを含めるとかなりの実績となっています。しかし、2019年7月、辰巳法律研究所は名古屋と福岡の2校の休校を発表、大阪校の規模縮小と立続けに続いていいるので、今後もこのポジションが継続するかは不透明です。
授業のわかりやすさ
1位 伊藤塾
伊藤塾には、伊藤先生や呉先生、本田先生など、授業がわかりやすいと評判の先生が多数在籍しています。伊藤塾は、どの先生も丁寧な授業をモットーにしており、基礎を徹底的にインプットすることができます。思想の偏りがある講師もいますが、授業自体の評判が悪い講師はおらず、総合的にみて授業の評価は高いと言えます。
2位 資格スクエア
看板講師は高野先生とです。高野先生は、LECや伊藤塾での司法試験予備校講師を経験しており、その経験を生かしたわかりやすい授業、最短合格に向けた授業を展開しています。特に基礎講義は、初学者・学習経験者の両方から高評価を得ており、安心できる講義を展開していると言えるでしょう。
3位 LEC
かつては、伊藤真先生や高野先生など、多くの有名予備校講師が在籍していましたが、みな他の予備校にうつってしまったため、現在は看板講師となるような先生はいません。しかし、先生が誰であっても、古くからのノウハウや情報の蓄積を生かした安定感のある授業を展開しています。
テキストの質
1位 アガルート
アガルートの看板講師工藤先生は、テキストを作るプロと言えるほど、授業レジュメに評判があります。アガルートのテキストは講師が自ら作成しており、自身の授業に最適な形のものを提供しています。シンプルな作りで、授業を聴きながら手を動かしてテキストにメモをとり、インプットを効率よく行うことを可能にしています。
2位 辰巳法律研究所
辰巳法律研究所は、様々な書籍を出版しています。有名な書籍として、肢別本や趣旨・規範ハンドブックのシリーズがあり、これらは受験生の間でよく使われている書籍となります。これらは講座についてくるテキストではありませんが、書籍を多数出版しているだけあり、テキストの評判は上々といったところです。
3位 資格スクエア
資格スクエアの予備試験合格パックのテキストは全面カラーで、図や表をふんだんに使った視覚的に見やすいテキストとなっています。
各科目75段階のレベル別学習法や、答案にそのまま使える論証集等、初学者にとっても親切な内容となっており、自学自習で合格するためのテキストとして、品質はかなり上がってきているようです。
オンライン学習システムの革新性
1位 資格スクエア
オンライン学習システムが最も進んでいるのは、ダントツで資格スクエアだと言えるでしょう。オンライン上でラインを引いたり書き込みができる「オンラインレジュメ機能」や、自分の探している条文にワンクリックで飛べる「条文リンク機能」など、講義をより濃密に受講できる工夫が多数されています。また、問題演習機能では、自分の理解度にあった問題が出題されるなど、最先端の技術が利用されています。
2位 スタディング(旧:通勤講座)
2位は、オンライン専門の予備校・スタディングです。隙間時間の学習に力を入れており、オンライン上でのレジュメ閲覧や問題演習など、スマホ一つで学習が完結できるよう、多数の工夫がされています。しかし、資格スクエアのようにレジュメに書き込みができるといった高度な技術はなく、今回は2位とさせていただきました。
3位 アガルート
アガルートもオンライン専門の予備校ですが、こちらは、特に目立ったシステムはありません。1チャプターあたり10~20分程度の構成で、7段階の倍速再生機能等があります。オンライン上で講義を受けながらテキストに書き込んで学習を進めるのがアガルートのスタイルであり、特に高度なシステムを利用するわけではありません。しかし、オンライン予備校ということで、他の予備校よりはオンライン化が進んでいると判断し、ランクインさせました。
受講生への対応
1位 スクール東京
多くの予備試験・司法試験の予備校の中でも、唯一の個別指導専門の予備校ということで、スクール東京を1位としました。個別指導なだけあり、受講生一人一人に手厚いフォローをしてくれます。質問対応はもちろん、勉強の進め方や論文の添削指導など、きめ細やかな受講生対応がスクール東京の一番の強みと言えるでしょう。
2位 資格スクエア
オンライン予備校ですが、受講前の説明会や質問対応など、丁寧な受講生への対応があることから、資格スクエアを第2位としました。オンライン説明会は好きな時間に好きな場所で受けることができるので、住んでいるところや忙しさに関係なく参加することができます。
3位 辰巳法律研究所
予備校としての受講生対応への評判は定かではありませんが、答練受講生へのフォローはしっかりと行われている印象です。答練に欠かせない添削指導なども受けることができます。しかし、実績のところでふれたように、辰巳法律研究所は今後縮小していく可能性がありますので、今後もしっかりしたフォロー体制が続くかは定かではないです。
時間の融通性
1位 スタディング(旧:通勤講座)
「通勤」講座というだけあって、どこでもいつでも講義を聞くことができるため、スタディングを1位としました。1つの講義が30分程度と細切れになっているため、ちょっとした時間を有効に使い、自分の好きな時間に少しずつ学習を進めていくことができます。
2位 資格スクエア
資格スクエアもオンライン予備校で、いつでもどこでも受講することができます。また、オンラインシステムに非常に強く、時間の融通がきくだけでなく、その時間を有効に使える工夫もされています。
3位 アガルート
こちらもオンライン予備校であるため、1チャプター10~20分ほどで、受講自体はいつでもどこでも行うことができます。しかし、予備試験1年合格カリキュラムでは、かなりきつきつの受講スケジュールのため、あとでためて聞こうとするとかなり膨大な講義を聞かなければならない、といった事態になりかねません。
総合評価
では、最後にこれらの順位をまとめて総合評価でもしておこうかの。
8項目で比較・ランキングしましたが、その総合評価として高い評価にあるのは、伊藤塾と資格スクエアの2つです。
伊藤塾は2項目(実績、授業のわかりやすさ)で1位となっており、この2点が圧倒的強みとなって総合評価も押し上げています。伊藤塾は予備試験・司法試験業界での知名度は圧倒的1位ですので、この総合評価の結果も当然だと言えるでしょう。
値段がかなり高額、教室型の授業で時間の融通は効きにくいなど、伊藤塾の講座を受講できる人は「時間とお金に余裕がある人」に限定されてしまいます。しかし、受講できるひとにとっては、人気講師のわかりやすい講座を受講することができるため、総合評価が高くなっています。
資格スクエアは2項目(コスパの良さ、オンラインシステム)で1位にランクイン、4項目(値段、授業のわかりやすさ、受講生への対応、時間の融通性)で2位、テキストの質で3位と、8項目中実に7項目でランクインしています。全ての点で平均以上の質があると言え、大きな欠点がない予備校といえます。
特に、そのコスパの良さは光っています。比較的新しいオンライン予備校でありながら、その授業の質は高く、圧倒的低価格ながら、予備試験・司法試験合格が確実に目指せる講座を提供しています。そのため、近年、着実に予備試験講座の受講者、予備試験合格者の実績を増やしています。さらに、どんどん講座の内容やサポート体制を革新させており、総合評価が年々高くなっています。
8つの項目でランキングしたが、自分が重視する項目はどれなのかよく考えて、ランキングを参考にしてほしい。よいかの?
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